4年に一度のワールドカップは代表メンバー発表から始まるといっても過言ではない。各国悲喜こもごもの当落選があっていよいよ観戦する我々も本大会のイメージが湧いてきて盛り上がってくる。
当落線上にあった選手の落選、元主力選手の落選、若手の抜擢、ベテランの復帰などサプライズはあるものの、現場からしたら“今”勝てるメンバーを選択しているに過ぎない。
ワールドカップはナショナルマッチの最高峰であり、年代別代表の大会のような若手育成の場ではない。巨大市場になっている欧州のクラブフットボールはビジネスの規模や競技レベルの上では最高峰かもしれない。とはいえ、フットボール人の中にこの4年に1度の祭典を軽視している人間はいないだろう。サッカー小僧の魂が最も揺さぶられる大会、それがワールドカップだ。
選手の見本市や今後のフットボールの潮流を決める大会ともいわれるが、この最も熱くなる大会に最も旬で“勝てる”メンバーが乗り込むことで初めて見本市たり得るのだ。
「現時点での最強メンバー」を選出しなければならない前提がある一方で、それがあまりにも年齢に偏りがあった場合は構成を見直す必要もある。
次の大会のことなど知ったことか、という判断を下す監督もいるだろう。経験を加える必要があるから前大会の経験者を呼ぼう、という監督もいるだろう。控えや準レギュラークラスに次代のエース候補を招集するケースもあるだろう。
監督や選手は目の前の大会に全力で挑むのが当然だが、バランスを考慮しないとその後の自国のフットボールが衰退する可能性がある。協会関係者は中長期的な視点で強化を図る必要がある。
戦術的役割のバランスやポジションのバランスといったバランスだけでなく、年齢構成のバランスもあって然るべきだ。
見本市だからこそ、自国で育成している有望な若手選手を送り込むことも国のフットボールカラーを示すメッセージにもなるのだ。
前置きが長くなってしまったが、以下が筆者が予想する次回2018年ロシアワールドカップの日本代表23名だ。ここには2010年南アフリカ大会、2014年ブラジル大会を経験しているメンバーと2022年カタール大会を主力として迎えるメンバーがバランスよく構成されている。
※()内は大会開幕時の年齢
GK
1林彰洋(29)
12権田修一(29)
23川島永嗣(34)
DF
17植田直通(24)
4岩波拓也(24)
22吉田麻也(29)
19牟田雄祐(27)
2内田篤人(30)
3酒井高徳(27)
5長友佑都(31)
21山中亮輔(25)
MF
6山口蛍(27)
16米本拓司(27)
8柴崎岳(26)
15野津田岳人(24)
10香川真司(28)
20杉本太郎(22)
FW
9大迫勇也(28)
11柿谷曜一郎(28)
7宇佐美貴史(26)
13南野拓実(23)
14久保裕也(24)
18宮市亮(25)
フォーメーションは4-3-3。中盤の3枚は時間帯やスコアに応じてアンカーを置いたりトップ下を置いたり、トリプルボランチとして振舞える陣容。弱点の守備の時間帯を減らすべくポゼッション重視のチーム編成とした。
脳内妄想の中でJリーグで得点を量産しているベテランストライカー岡崎慎司(32)の土壇場でのサプライズ招集を迷った。しかし、欧州で活躍する他の選手の魅力が上回った為に見送った。
とはいえ、今回の状況とは異なる。ブラジル大会においてCFの切り札として、ウイングストライカーの控えとしても振る舞える大久保嘉人は選出されて然るべきだ。

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