2012/07/30

予想外の連勝

日本のみなさま、英国にいるみなさま、Good evening.
ここ東京よりマンデイフットブログをお届けします。

今週末の話題は何といってもロンドン五輪開幕ですね。
男女サッカーは開幕していましたが、いよいよ大会の幕開けです。
開会式の模様を録画したものの、まだ観れておらず。。
情報を遮断しているだけに早く観たいのだけれどなかなか観れず。。
閉会式までには何としてでもチェックせねば!

なでしこは1勝1分ですね。佐々木監督は2位突破でもよいと語っており、
選手とのギャップがあるようですね。でも当然といえば当然ですね。
対戦相手も移動距離も2位の方がいいわけですから。
そんな歪な構造になっている大会のレギュレーションに問題ありだと思いますね。
とはいえ、やってる選手としては常に全力プレーで取り組みたいもの。
欧米のチームであればしたたかに計算して2位突破を狙うこともありますが、
日本人のメンタリティにはそういったものはないし、そもそも向いていない。
佐々木監督としてはピーキングとして決勝トーナメント以降を、
それも準決勝・決勝を考えているはず。
そうなるとますます結果として2位突破になってほしいと思いますね。
選手の気持ちを下げずにトーナメントに向かっていってほしい。

男子は予想外の2連勝!すばらしい!!
予想外ではありますが、いざ試合が始まってみるとスペイン戦は
名前や前評判ほどではなかった。勝つべくして勝った試合ともいえます。
日本だって決して悪いチームではないわけだし。
むしろコンディションもよくなく、試合展開もよりイーブンになるであろう
モロッコ戦をきっちりモノにした点は非常に評価できるでしょう。
まだまだ自分達で試合をコントロールできる時間帯があったので、
そこは課題だと思いますが、チーム状態はよいといえます。
ホンジュラス戦は多少メンバーも変えてくるでしょうが、最低でも引き分けて
(こっちはきっちり)1位突破してもらいたいですね。
今までは先行逃げ切りのパターンに持ち込めていますが、
仮に先制点を奪われたとしても慌てずに逆転する底力を持っているか、
決勝トーナメントでは問われてきそうです。

個人としては永井がやっぱりすごいですね。
あのスピードを何本も出せるのは相当走力高いですよね。
スペイン戦は外していたけど、苦しい時間に決めたのは大きい。
あとは清武。時々オリンピックだとか日本の試合だとか忘れて
単純に目を細めてしまいます。うっとりするトラップ、キック、判断を
魅せてくれる。この調子だと来季ブンデスでもかなり活躍するでしょう。
吉田麻也も存在感見せてますね。彼はまた成長したような気がします。
他にも調子のよい選手が多く、大会後は新しいチームでプレイする選手が
3〜4人は出そうですね。

思えば、チーム発足当初のアジア大会も満足にメンバーが揃えられない
逆風の中でスタートした関塚ジャパン。内容も伴いつつ日程を重ねるごとに
成長し、最後には金メダルを獲得しました。
今回も(メンバーには相当不満あるよ!セルジオ越後氏の意見に全面的に同意。)
同様のシチュエーションで快進撃を見せています。
あの時のように一戦一戦レベルアップしてメダルを目指してほしい。
ガンバレ、ニッポン!&俺

一方で、鹿島の大迫も首位広島相手にドッピエッタと気を吐いています。(7/28)
自分としてはホンジュラス戦よりもビエルサ二世が率いるウニベルシダ・デ・チリと
対戦するスルガ銀行チャンピオンシップ(8/1)の方が重要です。
事前情報を読み解くに、敵はかなり手強いとみています。
五輪に行ってたら出場できなかったこの世界タイトル戦でも決めてくれ!大迫!!

2012/07/24

復興支援マッチ、そして五輪本番へ


さあ、今週から始まりましたマンデイフットブログ!
このブログでは週末に起きたフットボール界の出来事をジャンフランコ豊吉が斜め45°あたりから内側に巻き込んでの視点で鋭く突っ込んでいきます。
まずは来週も継続できるように気合いを入れていきたいと思います!
ガンバレ日本!&俺!

さて、先週は震災復興支援スペシャルマッチとロンドン五輪本番前最後の親善試合メキシコ戦という二大トピックがありました。

スペシャルマッチは先日の宮本恒靖引退試合と対照的な真剣勝負になったので非常に見応えがありました。(※宮本氏の引退試合はユルイ空気感が逆によかった。)
小笠原満男が副音声で語っていたように、真剣に一生懸命取り組む姿勢は確実に伝わったと思います。
募金する時は、日本赤十字社でもいいし、サンドウィッチマンもいいけど、自分なら子供たちにサッカーができる環境を整えてもらう為に東北人魂に募金します。
デルピエロは走れるコンディションにはなかったものの、きっちり1点獲るあたりがさすがです。
 
トヨタカップの頃からそうですが、本当に昔から“持っている”男ですよ。
サンチャゴベルナベウのスタンディングオベーションなんかもそうですけど、またしても伝説に1ページ加えましたな。
 
日本五輪代表VSメキシコ五輪代表戦は大会直前の試合としては解釈が微妙な試合でしたね。仮想スペインということでは絶好のマッチメイクだったけど、理想的な展開で勝って勢いがついたとも取れるし、スペイン戦ではなかなかなさそうな展開でのシミュレーションになってしまったとも取れます。
相手にボールを支配されてしまうのは仕方ないとして、全体的に下がり過ぎてしまう点と奪ったあとの展開に課題がある気がしましたね。
相手の高い位置からのプレスをかいくぐってビルドアップするほどの連携は期待できないし、リスクが高い。そこで前線に蹴る、あるいは当てるしかないと思いますが、蹴るにしてもサイドに走らせるのかハイボールを競らせてこぼれ球を狙うのか、もう少し狙いを持ってほしいですね。
前線の選手起用にもよるけど、個人的には蹴る時に一瞬迷ってしまうくらいなら杉本目掛けて蹴る方がスペイン相手には得策かと思います。そこを二列目の選手が運動量を増やして拾っていく、と。吉田麻也はグラウンダーのクサビが日本一だと思うけど、二戦目まで封印してもらってロングフィードに期待したいですね。

五輪本番前の親善試合というとチームGBとブラジル五輪代表の親善試合もありました。詳細はニュースサイトに載っているとして個人的見解を述べます。
コンディション調整もあって、後半はメンバーを大幅に入れ替えた為、全体としてはあまり参考にならないものの、序盤はチームGBの積極的な守備が効いて押していた印象があり、即席の割にはチームになっているように感じました。地の利もあるし、うまく波に乗れればメダルはいけるかもしれません。
一方のブラジルは唯一獲れていない国際タイトルを狙って今年もガチンコメンバーで来ています。ほぼA代表。個々をみれば勝てないわけがないメンバーだし、監督もA代表と同じメネゼス監督なので戦術面も違和感はないはず。
強烈なアフリカ勢や宿敵アルゼンチンもいない今大会はいよいよ戴冠する気がします。ま、そんなに簡単にいかないのがサッカーなんだけども。

そんなこんなで、いよいよ今週からロンドン五輪の本大会が始まります!他の競技も気になるけどやはり男女サッカーに注目です!
サッカー以外だと、街に出ずに本気モードで臨むディーン元気に注目ッスね。

ガンバレ日本!&俺!
 
ロンドン五輪のテーマソングはトータス松本×Superflyもいいけど、
俺はコレ↓だね。 #金メダル #ゲットする #ちょーハッスル
 

2012/05/28

ブラジルへの道 〜アジア最終予選を前に〜

筆無精で有名な無名のフットボールコラムニスト・ジャンフランコ豊吉です。
以後、お見知りおきを。

しばらく更新しない間にフットボール界では様々なことが起こりました。
ロンドンオリンピック出場決定、まさかの鹿島低迷(その後復調気味)、
Jチームの監督交代、欧州シーズン閉幕(プレミア興奮、CL微妙)・・・などなど。
もうすぐブラジルワールドカップのアジア最終予選、そしてEURO、
ロンドン本大会と続きます。
いつも思いますがフットボールの世界は流れ(サイクル)が早いですね。

◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

さて、ブラジルワールドカップ アジア最終予選である。

ワールドカップの最終予選はまさに「絶対に負けられない戦い」である。
今回のレギュレーションでいうと「絶対に2位以内に入らなければならない戦い」
である。3位になってもプレーオフがあるので、ブラジルへの道が閉ざされる
わけではないが、グループAの3位チームを下しても南米との大陸間プレーオフが
ある。茨の道といえよう。「絶対に2位以内に入らなければならない戦い」なのだ。

日本の立場として毎回難しいのは予選と本大会で別のサッカーを展開しなければ
ならない点だ。つまり、比較的追われる立場となるアジアとチャレンジャーとして
挑む世界の強豪国とのサッカーではやはり別のサッカーにならざるを得ない。
近年はアジアのレベルアップ、そして日本自身のレベルアップによってその傾向が
やや薄れつつあるが、大勢としては変わっていない。欧州や南米のチームであれば、
予選で磨いた戦いをそのまま本大会へ持ち込めるが、アジアの場合は簡単ではない。
本大会ばかりを見据えて理想のサッカーを追い求め過ぎると、足元をすくわれる
可能性もある。それでなくてもアジア全体のレベルアップが感じられる昨今だ。
最終予選に関してはまずは「勝つ」ことに集中してほしいと思う。実際に戦う選手は
もちろん目の前の相手に勝つことしか考えていないだろうが、本大会に向けた対策は
予選通過が決まってからと日々の所属クラブでの活動で意識してもらいたいものだ。

日本代表の課題はここ10年変わっていない気がする。

「決定力不足」
「引かれた相手から点を奪う」
「相手のセットプレーとパワープレー対策」
「前線から速く組織的なプレスを受けた際の対応」

「決定力不足」は簡単に解決できる課題ではない。チャンスを多く作ることと
ストライカーの出現(個人的には本物のストライカーは育成できるものではないと
思っている。)を待つしかない。
「前線から速く組織的なプレスを受けた際の対応」はビエルサ監督率いるチリとの
親善試合など時々しか露呈しないが、課題としては残っている印象だ。
「引かれた相手から点を奪う」「相手のセットプレーとパワープレー対策」
この二つの課題は今回の最終予選で問われるところだろう。前者は中東勢3チーム、
後者はオーストラリアの対戦で実践の場が訪れるはずだ。
最終予選でのサッカースタイルをそのまま本大会へ持ち込むことは難しいが、
課題を克服することは本大会にもつながる。勝つことだけを追求する中で、
課題をクリアするような「解」が一つでも二つでも出てきてほしい。

「引かれた相手から点を奪う」方法はいくつかある。定石通りに考えるならば、
サイド攻撃、ミドルシュート、セットプレーだ。もちろんショートカウンターが
繰り出せれば一番効率がよいのだが、特にホームでの中東勢の対戦の場合はなかなか
尻尾を出さないと考える方が適切だ。
サイド攻撃で鍵を握るのはフィニッシャーだ。中央に鍵をかけるだろうから
サイドがある程度崩せることは想定できる。日本に久しぶりに現れた「飛び道具」と
なれるハーフナーマイクには特に期待したい。また、先日のアゼルバイジャン戦で
デビューした二人はその特長を早速発揮してもらいたい。酒井宏樹の鋭く曲がり
落ちる高速クロスもチームの武器にしていってほしい。どちらかというと中央での
プレイを好む香川から途中交代して縦に突破できる宮市を活かす場面もあるはずだ。
ミドルシュートは本田、長谷部、遠藤、中村憲剛に意識を高めてもらいたい。
セットプレーはやはりザックのピンチを二度救っている吉田に期待だ。
一方で、遠藤、香川、清武あたりが密集地帯をパスワークで崩すようなシーンも
観てみたいが、とにもかくにもまずは勝利を掴んでもらいたい。

繰り返すがアジア全体のレベルは上がっている。最終予選ともなれば尚更だ。
ワールドカップの予選に楽な試合など1試合もないが、これまで以上に相手の
レベルが上がっていると感じる。オマーンもヨルダンも侮れない。オーストラリアは
もちろんだが、イラクも相当手強いだろう。そんなレベルの高い相手だからこそ
日本の強さを見せつけてほしいものだ。

2012/03/10

2012 Jリーグ 順位&ブレイク選手予想

いよいよ2012年3月10日、20年目を迎えるJ1リーグが開幕する。まずは今年こそ何事もなく日程通りに開催されることを願いたい。
単純に予想するだけでは面白くないので、各チーム別のブレイク候補となる人物も列挙しながら今季の順位予想をしていくとしよう。(別ブログでは次にブレイクするフットボーラーの発掘をテーマにしています。)
※文中の[]表記の数字は背番号。



【Aクラス/上位争い】
優勝とACL出場権を争うグループ。

1位:鹿島アントラーズ

個人的願望も含まれていることは否定しない。だが、ジョルジーニョ監督はピクシー同様名将になる資質を備えた人物だ。選手時代に持っていたクレバーさプレービジョンの広さ、欧州での選手経験、コーチとしての経験、そしてインタビューやブラジルでの評判から伝わってくる人柄。彼もまたブレイク候補の一人である。ブラジル国内で最優秀監督賞の次点に選出されているという事実から、既にブレイクしているという見方もできるが、彼が本領発揮するのは2012年の日本からになる、そんな気がしてならない。優勝予想に挙げる最大の要因はジョルジーニョ監督の存在だ。戦術的にもダイヤモンド型の中盤を導入するなど、オリヴェリラ前監督が積み上げてきたベースを生かしつつ、底上げを図っている。新監督が来たことそのものすら巧みにチームの刺激を促す材料の一つにしている印象だ。確かに野沢、田代の流出は大きいが新監督と新加入選手のフレッシュな取り組みがダメージを感じさせないはずだ。
元々リーグNo.1のゲームマネジメント(コントロール)力があり、戦力的にも優勝を狙える陣容を擁している。今年はACLに出場しないこともリーグを戦う上では好都合だ。この20年間、フロントやスタッフ、選手、サポーターが三位一体となってジーコイズムを継承し続けてきた。Jリーグで唯一チームコンセプトが一度たりともブレたことのないチーム、オシム曰く「日本のバルサ」。それが鹿島である。黎明期に選手としてMVPにもなった男が監督として還ってきて迎える今季。この20年間のJリーグを牽引してきたチームに相応しい大団円を期待している。
ブレイク予想にはMF土居聖真[28]を挙げる。鹿島生え抜きプロ2年目のMFでポスト野沢に最適な選手。野沢、小谷野といった選手が移籍し出場機会は増えるはず。PSMでもキレのあるプレーを見せており、ボディコンタクトと飛び出し(動きの質)をレベルアップさせれば往年の増田忠俊のような選手になれるはずだ。なお、柴崎岳[20]と山村和也[4]の一年を通した活躍はもはやノルマだ。

ブレイク監督:ジョルジーニョ(新加入・47歳)
ブレイク選手:土居聖真(2年目・19歳)



2位:名古屋グランパス

ストイコビッチ体制5年目で確固たるベースの上に効率のよいピンポイント補強。今年も優勝候補の本命になることは間違いない。大崩れすることはなく安定した戦いを見せるだろう。ダニエル[22]の加入によって実現する3-4-3(個人的には千代反田がいる頃にも積極的にトライしてほしかった。)をオプションに留まらず、定着させることができたならACLとのダブルも狙える。だが、2位に予想した理由もやはりACLで、勝ち進めば勝ち進むほどコンディション維持が難しくなり、シーズン終盤で迎えるであろう鹿島ら上位陣との直接対決に敗れる可能性が高くなる。厚い選手層を活かしてローテーションを組めるか、妖精が振るうタクトに注目したい。
ブレイク予想選手は我が地元板橋区のゴールデンキッカーズ出身、ルーキーの田鍋陵太[27]。怪我がちなところが気になるが、三菱養和所属のU-16時代から注目されていたMFで、俊足を活かしたドリブルが持ち味。シーズン後半以降、ローテーションの中に絡んで出場機会さえ得られればブレイクする可能性が高い。

ブレイク選手:田鍋陵太(ルーキー・18歳)


3位:柏レイソル

昨季優勝した勢いそのままに今季も躍進するであろう。レアンドロ・ドミンゲス[10]やジョルジ・ワグネル[15]といった飛び道具が健在であればACLとの連戦でチーム状態が悪くても勝ち点を取れるはずだ。J2時代や昨季にも見せていた内容が悪くても勝つという試合をいかに増やせるかが今季も鍵を握る。それでも、そう簡単に連覇させてはくれないだろう。他チームから研究もされるだろうし、やはりACLとの連戦は厳しいものだ。また、五輪後に酒井宏樹[4]が海外へ移籍する可能性も高い。酒井の穴は横浜FCから移籍してきた藤田優人[27]が埋めるだろうが、途中から武器を失う影響は少なからずある。
ブレイク候補はリカルド・ロボ[25]。開幕当初はベンチスタートになりそうだが、最終的には得点王争いに名を連ねているだろう。今季の日立台では、二人のブラジル人MFのサポートを受けて豪快なシュートでネットを揺らすシーンが数多く見られることだろう。

ブレイク選手:リカルド・ロボ(新加入・27歳)


4位:FC東京

昨年の柏に続き、J2優勝チームがJ1で旋風を巻き起こす。そんな光景を想像させる体制を整えてきた。今季のハードスケジュールを見越してか、一級品は決して多くないが粒揃いの陣容を2チーム分保持している。オシム道場の門下生ポポヴィッチ監督のサッカーが浸透してくれば2年連続のACL出場権が転がりこんでくるはずだ。また、苦しい場面で昨季のJ2や天皇杯での経験が生きてくるだろう。
早速ゴールという結果を示している長谷川アーリアジャスール[8]、加賀健一[5]、太田宏介[6]といった移籍組、新人で五輪代表候補の丸山祐市[16]、レンタルバックの重松健太郎[24]とブレイク候補は多数存在するが、その中でも一押しは河野広貴[17]。年代別代表の頃から得意のドリブルで注目を集めていた逸材が意を決して自身二度目のJ1挑戦。ポポヴィッチのサッカーのアクセントになる魅せるプレイに期待したい。

ブレイク選手:河野広貴(新加入・21歳)


5位:セレッソ大阪

よくも悪くもオリンピックが大きく関係してくる。メンバーに選ばれるか、選ばれないか。ロンドンで手応えを掴み自信を付けて戻ってくるか、悔しさをぶつけるか、あるいはコンディションを下げてしまうのか。いい方に転んだ場合、元来攻撃的なこのチームが、勢いを増して手が付けられないといった状態に入る可能性がある。清武弘嗣[8]、キム・ボギョン[7]は夏以降に渡欧してしまうだろうが、新加入のブランキーニョ[10]、乾のセクシー同級生 村田和哉[26]、満を持して帰還した天才 柿谷曜一朗[13]とアタッカー陣には事欠かない。CFには本格的な点取り屋になり得るケンペス[9]が陣取る。あとは新監督のセルジオ・ソアレス監督がいかに守備を安定させられるかがチームの浮沈を握る。
ブレイク候補には柿谷曜一朗[13]を挙げたい。前述の通り、夏以降はチームを引っ張っていかなければならない。〜ユナイテッド時代2年目のC・ロナウドのように〜巧い選手から怖い選手に化けた時、不動のエースになっているはずだ。

ブレイク選手:柿谷曜一朗(レンタルバック・22歳)


6位:清水エスパルス

開幕当初は怪我人が多く、戦いが安定しないかもしれないが、ポテンシャルはある。ゴドビ体制2年目となりチームのベースも固まってきた。若手とベテランのバランスがよく、うまくまとまることができれば思わぬ躍進を遂げる可能性を秘めている。夏の中断期間にリュングベリ放出分の浮いた予算から賄う形でCFやCBといったセンターラインの補強を実現してほしいものだ。また、長谷川健太氏が監督をしていた時代の優勝争いの経験を活かしてほしい。
個人的には山本海人[1]もよいGKだと思うが、海外での経験を買って林彰洋[31]をブレイク候補としたい。海外では出場機会に恵まれなかったが、ディド・ハーフナーGKコーチのもとこれまでの鬱憤をJの舞台で晴らしてほしい。

ブレイク選手:林彰洋(新加入・24歳)


【Bクラス/中位争い】
上位進出を図るもACLには届かず、残留争いには巻き込まれないグループ。

7位:浦和レッズ

監督や選手が今季はベース固めで優勝争いまでは時期尚早ととれるような発言をしている。ペトロヴィッチ監督のサッカーが浸透するまで時間がかかるだろう。とはいえ、選手のタレントはリーグ屈指。惜しむらくは軸となるCFが定まらない点。夏にここを補強できればACL出場権も狙えるはず。ブレイク候補はプラチナ世代の小島秀仁[27]。柴崎に負けじとレギュラーに定着し、出場機会を増やすことだろう。
ブレイク選手:小島秀仁(2年目・19歳)

8位:アルビレックス新潟

隠れたストーブリーグの敢闘賞ではないか。千葉和彦や酒井高徳、チョら主力を放出したが収支はプラスといっていい。戦い方にも大きな変更はなく躍進の予感が漂う。ブレイク候補としてはまず真っ先に将来的な渡欧が現実路線のキム・ジンス[19]が挙げられるが、期待を込めて鈴木武蔵[28]を推したい。身体能力は折り紙付きで途中から出ても流れを変えることができるプレイヤーだ。まずはベンチ入りを目指したい。
ブレイク選手:鈴木武蔵(ルーキー・18歳)

9位:大宮アルディージャ

下位クラブを上昇させる請負人・鈴木淳監督体制3年目。そろそろ収穫の季節か。「本物」と噂されるボランチ・カルリーニョス[5]、五輪代表チョ・ヨンチョル[9]と即戦力となる外国人選手を獲得した。J屈指のストライカーであるラファエル[10]がゴール前の仕事に集中できるようになれば勝ち点を重ねられるはずだ。
ブレイク選手:カルリーニョス(新加入・29歳)

10位:川崎フロンターレ

よくも悪くも新外国人選手次第といえる。いい方に転べばACL出場権争いに加わる可能性もある。ブラジル国内でもリーグ屈指といわれるDFジェシ[5]のプレイは迫力がありそうだ。こういったCBがいると川崎伝統のカウンター戦術が採りやすくなる。また、川崎お得意の外国人コンバートでMFのレナト[10]が第二のジュニーニョになれるのか、相馬監督のお手並み拝見といったところだ。ブレイク候補は五輪代表入り当落線上の登里享兵[23]。
ブレイク選手:登里享兵(4年目・21歳)

11位:ヴィッセル神戸

的確な補強で戦力を大幅にアップさせて期待大といったところだが、和田監督のチーム統率力には疑問が拭いきれない。昨季のクラブ初の一桁順位は素直に評価すべきだが、各クラブで実績を重ねた選手たちを束ねるにはよりカリスマ性の高い監督が必要な気がしている。要は明確な基準のもとでハードワークを遂行させられるのか、にかかっている。野沢拓也[8]、田代有三[11]、伊野波雅彦[19]には活躍してもらいたい。独特の雰囲気(あるいは”間”)を持っている森岡亮太[14]をブレイク候補に推す。
ブレイク選手:森岡亮太(3年目・20歳)

12位:ガンバ大阪

フロントが舵取りを誤ったと見る。ガンバを優勝争いができるチームに変革した最大の功労者である前任の西野氏との契約更新見送りは仕方がないにしても、ライセンスのない呂比須ワグナーコーチを監督に迎えようとするなどフロントの拙さが際立ってしまう。結果としてセホン監督との実質的な二頭体制という歪な形になってしまった。うまくいっている時はよいが、うまくいかなくなった時、拠り所がはっきりしないのはよくない。そもそも優勝争いができていたのは西野前監督のチーム作りに拠る所が大きかったというのが小生の見解。今年は厳しい一年となりそうだ。そんな中、ブレイクを期待したいのは関西大学リーグMVPで得点王のMF阿部浩之だ。出場機会は巡ってくるはずなのでチャンスを活かして点に絡むプレイを見せてほしい。
ブレイク選手:阿部浩之(ルーキー・22歳)



【Cクラス/下位争い】
残留争いをするグループ。

13位:横浜Fマリノス
型を作るのに苦心しそうだ。継続性がなくどんなサッカーをしたいのか見えてこない。選手も要所がベテラン頼みなのが気掛かりだ。ブレイク選手は現在絶賛売り出し中の齋藤学[11]を挙げるほかない。次点は熊谷アンドリュー[28]。
ブレイク選手:齋藤学(レンタルバック・21歳)

14位:ベガルタ仙台
守備を固めてカウンター、からの上積みができるのかどうか。昨季は全力で闘い、これ以上ない素晴らしい成績を収めた。が、今季も同様にいくとは限らない。ブレイク候補は角田誠[6]。実績は充分で、いつ代表入りしてもおかしくない。代表に選出されれば全国区となる。
ブレイク選手:角田誠(2年目・28歳)

15位:サンフレッチェ広島
ペトロヴィッチ前監督と契約更新できなかった点が最大のマイナス要因。ドーハ組の森保新監督に期待がかかる。ブレイク候補は何といっても超高校級との呼び声高い野津田岳人[2種]。若手育成に定評のある広島ユースが輩出する将来の代表候補には期待せざるを得ない。
ブレイク選手:野津田岳人(2種登録選手・17歳)

16位:ジュビロ磐田
監督・選手ともに刷新。今季も厳しい戦いを強いられそうだ。ブレイク候補にはレンタル先の岐阜で結果と成長を示してきた押谷祐樹[14]を推す。
ブレイク選手:押谷祐樹(レンタルバック・22歳)

17位:サガン鳥栖
戦力的に厳しいと言わざるを得ない。苦しいシーズンが続くだろう。ブレイク候補は元U-17代表の岡本知剛[6]。厳しい戦いが予想される中、自ずと中盤の底での仕事が増えるはず。残留に向けた防波堤となれるか。
ブレイク選手:岡本知剛(2年目・22歳)

18位:コンサドーレ札幌
鳥栖同様、戦力的にJ1で戦えるレベルにない。ブレイク候補はロンドン行きを諦めていないであろう古田寛幸[15]。ルックスにもスター性を感じる。ベネチアにおけるレコバのようなチームを救う活躍を見たい。
ブレイク選手:古田寛幸(3年目・20歳)


順位予想のまとめは以下の通り。

1位:鹿島アントラーズ
2位:名古屋グランパス
3位:柏レイソル
4位:FC東京
5位:セレッソ大阪
6位:清水エスパルス
7位:浦和レッズ
8位:アルビレックス新潟
9位:大宮アルディージャ
10位:川崎フロンターレ
11位:ヴィッセル神戸
12位:ガンバ大阪 
13位:横浜Fマリノス
14位:ベガルタ仙台
15位:サンフレッチェ広島
16位:ジュビロ磐田
17位:サガン鳥栖
18位:コンサドーレ札幌

〜〜〜

20年目のJリーグ、果たしてどんな結果となるのか楽しみです。
サッカーファミリーはもちろん、その外まで熱が広がるような熱い試合を見せてほしい!